APP SECURITY

IPアドレス許可リスト義務化:公開アプリへの影響まとめ

トークン漏洩リスクをゼロに近づける新要件、期限と対応手順を整理

公開アプリAdmin API呼び出しIPアロウリスト許可サーバーのみ通過ShopifyAdmin APIトークンが漏洩しても登録外IPからは使用不可

Shopifyは2026年10月27日に推奨として案内したIPアドレス許可リストを、すべてのパブリックアプリに対して義務化しました。バルク操作を使うアプリは11月12日、その他のAdmin API呼び出しアプリは11月20日(いずれも米東部時間23:59)までに設定が必要です。対応しないアプリは段階的にリクエストがブロックされます。

1変更内容のBefore / After図解

BEFORE(義務化前)AFTER(義務化後)漏洩トークン + 任意のIP→ Admin APIへのアクセス成功トークン漏洩リスクが高いIPによるフィルタなし漏洩トークン + 未登録IP→ アクセス拒否(ブロック)登録済みサーバー / ネットワークのみAdmin APIへアクセス可能IPアロウリストなしIPアロウリスト必須

2対応期限のタイムライン

10月27日推奨として案内(Shopify)11月12日バルク操作アプリ期限11月20日全パブリックアプリ期限2027年4月1日既存インストール強制適用

3業務に活かせる具体ユースケース

課題
サーバーレス環境(AWS Lambda / Cloud Functionsなど)を使っているためIPが動的に変わり、固定IPを登録できない
打ち手
IPではなくASN(Autonomous System Number)によるネットワーク単位でアロウリストを設定する。Shopifyの元記事はASNサポートによるネットワーク単位の許可に言及している
効果
サーバーレスアーキテクチャを維持しながら義務要件を満たし、期限内に対応を完了できる
技術メモ
ASNアロウリストの設定方法は元記事にリンクがあるShopify公式ドキュメントを参照。各クラウドプロバイダーのASN番号を事前に確認しておくこと
課題
バルク操作(bulkOperationRunQuery / bulkOperationRunMutation)を使って大量データを処理しているアプリで、11月12日という早い期限を見落としていた
打ち手
Dev DashboardのAPIログでトークン種別フィルターを使い、バルク操作に利用しているトークンを特定。優先してIPアロウリストを設定する
効果
年末商戦(BFCM)期間中にバルク処理がブロックされる事態を回避し、在庫・注文データの一括処理を継続できる
技術メモ
11月12日以降、IPアロウリスト未設定の公開アプリからのバルククエリ・ミューテーションはブロックされると明記されている
課題
マーチャントがShopify管理画面の「設定 > アプリ」でアプリのセキュリティ状態を確認できるようになり、IPアロウリスト未設定アプリは11月20日以降フラグが立つ
打ち手
期限前に対応を完了し、マーチャントダッシュボードで「安全」と表示される状態にする。有効期限切れトークンの設定も合わせて見直す
効果
マーチャントからの信頼を維持し、フラグ表示によるアンインストールや問い合わせ増加を防ぐ
技術メモ
管理画面には「有効期限付きトークン」と「IPアロウリスト」の2項目が表示される。両方の対応状況が可視化されるため、どちらも未設定のアプリは要注意

4技術者目線のポイント

項目 内容 ステータス
IPアロウリスト設定対象 Admin APIを呼び出すすべてのパブリックアプリ 必須
バルク操作の期限 2026年11月12日 23:59 ET。期限後はブロック開始 要対応
その他アプリの期限 2026年11月20日 23:59 ET。未設定はフラグ表示 要対応
既存インストールへの強制適用 2027年4月1日。期限内対応でも既存インストールは同日まで猶予あり(元記事の表を参照) 猶予あり
サーバーレス対応 固定IPがない場合はASNによるネットワーク単位許可を利用 代替あり
ネットワークアクセステスト 開発ストアプレビューでnetwork_access宣言を事前検証可能になった 新機能
CI/CDセキュリティスキャン アプリのセキュリティ問題を自動スキャンするチュートリアルが公開 新機能
バルク操作のアクセススコープ(近日) バルククエリとバルクミューテーションに個別スコープが必要になる予定。180日以内に実行実績があれば自動付与 近日公開
Dev Dashboardのログフィルター活用

トークン種別でAPIログをフィルタリングする機能が追加された。有効期限なしトークンを素早く特定し、期限付きトークンへの移行作業を効率化できる。バルク操作トークンの洗い出しにも活用可能。

マーチャント側の可視化に注意

2026年11月20日以降、IPアロウリスト未設定のアプリには管理画面でフラグが表示される。マーチャントがセキュリティ状態を直接確認できるようになったため、未対応アプリはアンインストールリスクが高まる。

「IPアドレス許可リストの義務化に対応済みのアプリのみ、年末商戦期間中もAdmin APIへのアクセスが保証されます。期限(バルク操作:11月12日 / その他:11月20日)前の設定完了を強くお勧めします。」

Source: https://shopify.dev/changelog/app-security-updates-ip-allowlist-is-now-required | 公開日: 2026年11月5日