アプリによる発送サービスの名前と住所変更が可能に

技術的課題の定義と現状分析

Shopifyのフルフィルメントサービスを導入した際、それに連動した新たなロケーションが自動生成されます。しかし、これまではこのロケーションの名前や住所を変更することが出来ませんでした。それゆえに、フルフィルメントサービスがショップと異なる国に位置している場合など、正確な住所情報を反映できない課題が存在していました。

具体的な技術的ソリューションの提案

2023年10月以降のAPIバージョンでは、アプリケーションがGraphQLのLocationEditミューテーションを利用して、フルフィルメントサービスのロケーションの名前や住所を変更できるようになります。これにより、フルフィルメントサービスの実際の住所を正確に反映することが可能になります。

実装手順とコード例

まずはGraphQLのLocationEditミューテーションを利用するための設定を行ってください。そのうえで、ロケーションの名前や住所変更を行いたい場合には、以下のようなコードを実装します。

// 以下は仮想のコードであり、実際の利用には適応する必要があります。
mutation {
  locationEdit(input: {id: "gid://shopify/Location/123456789", name: "New Name", address: "New Address"}) {
    location {
      id
      name
      address
    }
    userErrors {
      field
      message
    }
  }
}

このコードでは、指定したロケーションのIDに対応する名前と住所を新たに設定しています。設定後のロケーションの情報や、エラー情報も取得できます。

パフォーマンス・コスト分析

この新機能により、フルフィルメントサービスの実際の住所を反映することが可能になり、より正確な物流管理が可能になります。また、ショップと異なる国に位置するフルフィルメントサービスの住所を正確に表示することで、顧客に対する情報提供も充実します。この結果、ユーザーエクスペリエンスの向上や、物流管理の効率化によるコスト削減が期待できます。

実装時の注意点・ベストプラクティス

注意すべき点として、fulfillsOnlineOrdersフィールドをフルフィルメントサービスのロケーションで更新しようとすると、新たなユーザーエラーCANNOT_MODIFY_ONLINE_ORDER_FULFILLMENT_FOR_FS_LOCATIONが返されます。このフィールドは手動のロケーションでのみ変更可能で、フルフィルメントサービスのロケーションは常にオンラインオーダーのフルフィルメントを有効にしています。

また、write_fulfillmentsアクセススコープを持たずにフルフィルメントサービスのロケーションを編集しようとすると、アクセスが拒否されます。この場合、以下のようなエラーメッセージが返されます。

Access denied for locationEdit field. Required access: write_fulfillments access scope is required to edit the location associated with a fulfillment service.

なお、2023年10月以前のAPIバージョンでは、ユーザーエラーNOT_FOUNDが返されます。

次のステップ・発展案

次のステップとしては、この新機能を活用し、フルフィルメントサービスのロケーション情報の正確性を確保しつつ、より効率的な物流管理を行っていくことが考えられます。また、APIのバージョンアップに伴う新機能や改善点についても常に最新の情報をキャッチアップし、それらを自社のショップ運営に活かしていくことが重要です。

参考記事: Apps can now change the name and address of their fulfillment service locations