バルク操作のグループオブジェクトのデフォルトがfalseに変更されました
ShopifyのAPIバージョン2026-01より、バルク操作の出力構造が変更され、さらに高速で信頼性が向上したことをお知らせします。
技術的課題の定義と現状分析
これまで、Shopifyのバルク操作では、groupObjects引数がデフォルトでtrueとなっており、結果はネストされた構造で返されていました。しかし、大規模なデータセットでは、オブジェクトのグループ化が操作を遅くし、障害の可能性を高めていました。
具体的な技術的ソリューションの提案
この問題を解決するため、以下の変更が実施されました。
バルククエリ(bulkOperationRunQuery)
groupObjects引数のデフォルトがfalseに変更されました。これにより、結果はフラットな構造で返され、処理が高速化し、タイムアウトの可能性が低減します。
バルクミューテーション(bulkOperationRunMutation)
groupObjects引数が削除されました。結果は常に入力行の順序と一致し、レスポンスとオリジナルのデータとの対応関係が簡素化されました。
実装手順とコード例
これらの変更に対応するために、以下の対応が必要です。
バルククエリを実行している場合
-
グループ化した出力に依存している場合:ネスト構造を維持するために、
groupObjects: trueを設定します。
mutation {
bulkOperationRunQuery(
query: """
{
products {
edges {
node {
id
title
}
}
}
}
"""
groupObjects: true # Add this to maintain grouped output
) {
bulkOperation {
id
status
}
userErrors {
field
message
}
}
}
- グループ化した出力が不要な場合:何も変更する必要はありません。クエリはデフォルトで高速に実行されます。
バルクミューテーションを実行している場合
groupObjects: trueを使用していた場合:ミューテーションコールから引数を削除します。結果は入力ファイルと同じ順序で返されます。groupObjectsを使用していなかった場合:何も変更する必要はありません。ミューテーションは以前と同様に動作し、信頼性が向上します。
パフォーマンス・コスト分析
ほとんどのアプリケーションでは、グループ化した出力は必要なく、そのオーバーヘッドがパフォーマンス問題を引き起こしていました。これらの変更により、より高速で予測可能な結果が得られ、大規模な処理が容易になります。
実装時の注意点・ベストプラクティス
バルククエリでは、ネストされた出力が必要な場合のみgroupObjectsを有効にします。バルクミューテーションでは、結果が入力順に一致することで、どの操作が成功または失敗したかの追跡が容易になります。
次のステップ・発展案
この変更により、Shopifyのバルク操作はより高速で信頼性が高まりました。さらなる詳細については以下のガイドを参照してください。
参考記事: Bulk operations group objects default changed to false



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