在庫出荷のタイムスタンプに新フィールドが追加
Shopifyの在庫管理と出荷プロセスをより高度に制御するための新たなフィールドが、Admin GraphQL APIに追加されました。これにより、具体的な出荷日時を管理し、出荷プロセスをより明確に追跡することが可能になります。
技術的課題の定義と現状分析
従来、在庫出荷のステータスを管理する際に、出荷が作成された日時(`dateCreated`)、出荷が発送された日時(`dateShipped`)、出荷が最初に受け取られた日時(`dateReceived`)を正確にトラッキングする方法が不足していました。結果として、在庫の適時性と効率性の課題が生じていました。
具体的な技術的ソリューションの提案
新たなフィールドには`dateCreated`、`dateReceived`、`dateShipped`があり、これらを`InventoryShipment`タイプ内で使用することができます。更に以下のミューテーションを使用してタイムスタンプ値を設定することも可能です:
-
inventoryShipmentCreate: 出荷の作成日を指定するために`dateCreated`を入力に含めます。 -
inventoryShipmentMarkInTransit: 出荷が発送されたときを示すために`dateShipped`を引数として受け入れます。 -
inventoryShipmentReceive: 出荷が最初に受け取られたときを示すために`dateReceived`を引数として使用します。
実装手順とコード例
まず、GraphQL APIを使用して在庫出荷を作成する際に、`dateCreated`を指定します。このフィールドは出荷の作成日を表します。例えば、
mutation {
inventoryShipmentCreate(input: {
dateCreated: "2025-07-15T16:00:00Z",
...
}) {
inventoryShipment {
id
dateCreated
...
}
}
}
次に、出荷が発送された日時を`dateShipped`フィールドで指定します。このフィールドは`inventoryShipmentMarkInTransit`ミューテーションで使用します。
mutation {
inventoryShipmentMarkInTransit(id: "gid://shopify/InventoryShipment/1234567890", dateShipped: "2025-07-15T16:00:00Z") {
inventoryShipment {
id
dateShipped
...
}
}
}
最後に、出荷が最初に受け取られた日時を`dateReceived`フィールドで指定します。このフィールドは`inventoryShipmentReceive`ミューテーションで使用します。
mutation {
inventoryShipmentReceive(id: "gid://shopify/InventoryShipment/1234567890", dateReceived: "2025-07-15T16:00:00Z") {
inventoryShipment {
id
dateReceived
...
}
}
}
パフォーマンス・コスト分析
これらのフィールドを活用することで、在庫管理の精度が向上し、出荷プロセスの透明性が高まります。また、これらの情報は全てUTC形式で返されますので、異なるタイムゾーンでの出荷管理も容易になります。これにより、適切な在庫管理と迅速な出荷対応が可能となり、顧客満足度の向上にも寄与します。
実装時の注意点・ベストプラクティス
これらの新フィールドは現在、APIの不安定なバージョンで利用可能で、2025年10月には安定したGraphQL APIで利用可能になる予定です。そのため、本番環境での使用前に十分なテストを行うことが推奨されます。
次のステップ・発展案
在庫管理と出荷プロセスを更に改善するためには、これらの新フィールドを活用して独自のダッシュボードやアラートシステムを開発することも検討してみてください。



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