GraphQL Admin APIにおける`shopifyqlQuery`の活用: ShopifyQLの新機能

1. 技術的課題の定義と現状分析

ECサイトの運営において、売上、顧客、製品データなどの分析は不可欠です。しかし、これらのデータを効率的に抽出し、深度のある分析を行うためには、強力なクエリ言語とAPIが必要です。これまでShopifyでは、これらのデータ分析を行うための統合的な解決策が不足していました。

2. 具体的な技術的ソリューションの提案

Shopifyは、開発者がGraphQL Admin APIを通じてShopifyQLを利用し、売上、顧客、製品データを含む全てのマーチャント分析から有益な洞察を抽出できるようになりました。この強化により、より洗練されたデータ分析とレポート作成が可能になります。

3. 実装手順とコード例

新しく導入されたshopifyqlQueryフィールドは、GraphQL Admin APIのQueryRootで利用可能になりました。以下に、現在の年度から月ごとの総売上データを取得するクエリの例を示します:

{
   shopifyqlQuery(query: "FROM sales SHOW total_sales GROUP BY month SINCE startOfYear(0y) ORDER BY month") {
    tableData {
      columns {
        name
        dataType
        displayName
      }
      rows
    }
    parseErrors
  }
}

このクエリにより、各月の総売上を詳細に表す列と行の値を持つテーブルデータがレスポンスとして得られます。以下にそのレスポンス例を示します:

{
  "data": {
    "shopifyqlQuery": {
      "tableData": {
        "columns": [
          {
            "name": "month",
            "dataType": "MONTH_TIMESTAMP",
            "displayName": "Month"
          },
          {
            "name": "total_sales",
            "dataType": "MONEY",
            "displayName": "Total sales"
          }
        ],
        "rows": [
          {
            "month": "2025-01-01",
            "total_sales": "5542.954"
          },
          {
            "month": "2025-02-01",
            "total_sales": "1610.094"
          }
        ]
      },
      "parseErrors": []
    }
  }
}

4. パフォーマンス・コスト分析

ShopifyQLをGraphQL Admin APIに統合することで、データ分析のパフォーマンスが向上します。これにより、大量のデータに対するクエリ実行やレポート作成が高速化され、運用コストの削減にもつながります。

5. 実装時の注意点・ベストプラクティス

ShopifyQLを使用する際は、クエリの解析エラーを確認することが重要です。実行中に発生した解析エラーは、parseErrorsの下にリストされます。これにより、クエリの問題を早期に特定し、修正することが可能になります。

6. 次のステップ・発展案

ShopifyQLの導入により、より深度のあるデータ分析が可能になりました。次のステップとしては、このShopifyQLを活用したカスタムレポートの作成や、マーケティング活動の効果分析など、様々なビジネスシーンでの活用が考えられます。

参考記事: ShopifyQL now available as `shopifyqlQuery` within the GraphQL Admin API

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