Storefront API Cartがカートの配送先住所の一括更新をサポート
Shopifyストアの運用において、顧客の配送先住所を一括で更新するという課題は、大量の注文を処理する際に頻繁に発生します。特に複数の配送先を持つ顧客や、一つのカートで複数の配送先を設定する場合には、これが重要な問題となります。
これまでの方法では、配送先住所を一つずつ更新する必要があり、これには時間がかかり、エラーが発生しやすいという問題がありました。しかし、GraphQL Storefront APIの2025-10バージョンから、カートに存在するすべての配送先住所を一度に置き換えることが可能になりました。
技術的ソリューション
新たに導入されたcartDeliveryAddressesReplace ミューテーションは、addressesフィールドを受け入れ、置き換える配送先住所のリストを指定できます。これにより、すべての配送先住所を一度に更新することが可能となりました。
実装手順とコード例
以下に、cartDeliveryAddressesReplace ミューテーションを使用して配送先住所を置き換えるコード例を示します。
mutation {
cartDeliveryAddressesReplace(input: {
cartId: "カートID",
addresses: [
{
address1: "新しい住所1",
city: "新しい市区町村",
province: "新しい都道府県",
country: "新しい国",
zip: "新しい郵便番号"
},
{
address1: "新しい住所2",
city: "新しい市区町村",
province: "新しい都道府県",
country: "新しい国",
zip: "新しい郵便番号"
}
]
}) {
cart {
id
deliveryAddresses {
edges {
node {
address1
city
province
country
zip
}
}
}
}
userErrors {
field
message
}
}
}
パフォーマンス・コスト分析
この更新により、一度の操作で複数の配送先住所を更新することが可能になり、住所情報の更新時間が大幅に短縮されます。また、一度に全ての住所を更新することで、エラーの発生率も低減します。
実装時の注意点・ベストプラクティス
配送先住所を一括で更新する際には、入力する住所情報が正確であることを確認してください。また、ユーザーエラーを処理するためのコードを含めることで、エラー発生時の対応を円滑にすることができます。
次のステップ・発展案
今後は、配送先住所の一括更新機能を活用し、注文処理の自動化や効率化を図ることが可能になるでしょう。さらに、この機能を活用した新たなサービスや機能の開発も期待されます。
参考記事: Storefront API Cart now supports replacing Cart delivery addresses



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