TAX API

税計算リクエストに事業者情報が追加
API 2026-04

Tax Partner Appへのリクエストに merchant_business_entity が追加され、取引主体の特定が可能に

Shopify Checkoutcart / shop+ merchant_business_entityTax CalculationPOST Requestcompany_nameaddress / idTax Partner App適切な税務ルールを自動適用✓ 事業体を特定

Tax Partner Appを利用しているマーチャントおよびパートナー開発者が対象です。API 2026-04(2026年4月)以降、税計算リクエストのルートレベルに merchant_business_entity フィールドが追加され、取引を担う事業体の情報をTax Partner側で受け取れるようになりました。

1変更前後の比較

2026-04 より前{"shop": { ... },"cart": { ... },"currency_code": "USD","session_id": "session_123"}事業体情報なしフィールド数: 42026-04 以降{"shop": { ... },"cart": { ... },"currency_code": "USD","session_id": "session_123","merchant_business_entity": {"id": "gid://shopify/...","company_name": "...","address": { ... }}フィールド数: 5(事業体情報を含む)

2新フィールド merchant_business_entity の構造

フィールド 内容
id Business Entity の Global ID
例: gid://shopify/BusinessEntity/456
company_name 事業体の法人名(正式名称)
display_name 事業体の表示名
address.country 国コード(例: US)
address.province 州・都道府県コード(例: CA)
address.address1 住所1行目
address.address2 住所2行目
address.city 市区町村
address.zip 郵便番号

⚠️ フィールドの存在条件

このフィールドはマーチャントがShopify管理画面でBusiness Entityを設定している場合のみリクエストに含まれます。未設定のショップでは引き続きフィールド自体が省略されます。

📌 対象APIバージョン

2026-04 以降 で有効。それ以前のバージョンには含まれません。

3業務に活かせるユースケース

課題
複数の法人・ブランドをひとつのShopifyストアで運用しており、法人ごとに消費税や源泉税のルールが異なる。これまでは取引主体をTax Partner側で判定できなかった。
打ち手
2026-04以降、merchant_business_entity.idcompany_name を受け取ったTax Partner Appが、法人IDに紐づいた税務設定(税率・免税条件など)を動的にマッピングする。
効果
法人単位の正確な税計算が自動化され、税務申告ミスや手動修正コストが削減できる。
技術メモ
Business Entityが未設定の場合はフィールドが存在しないため、Tax Partner側で merchant_business_entity の有無をnullチェックするロジックが必要。
課題
越境EC展開中のマーチャントが複数国に事業体を持ち、国・州ごとに異なるVAT/GSTルールを適用する必要がある。住所情報がなければ適切な税率を自動判定できない。
打ち手
merchant_business_entity.address.countryprovince を参照し、Tax Partner AppがEU VATや米国州税のルールセットを自動選択する仕組みを実装する。
効果
マーチャントが手動で税率を管理する必要がなくなり、コンプライアンスリスクを低減できる。
技術メモ
Tax Partner App側のルールエンジンに、国・州コードをキーとした税務マッピングテーブルを用意しておくことを推奨。APIバージョン 2026-04 へのアップグレードが前提。
課題
税務監査対応として、どの法人が対象取引を行ったかのエビデンスをトランザクションログに残す必要があるが、従来のリクエストには法人識別情報がなかった。
打ち手
Tax Partner App側のログ基盤に merchant_business_entity.id(Global ID)を記録し、取引ごとに法人IDを紐づけた監査証跡を自動生成する。
効果
税務調査・内部監査の際に法人単位の取引証跡をすぐに提出でき、対応工数を大幅に削減できる。
技術メモ
Global IDの形式は gid://shopify/BusinessEntity/{id}。IDからShopify Admin GraphQL APIで追加の事業体情報を照会することも可能(権限要確認)。

4開発者が押さえるべき技術ポイント

🔢 APIバージョン

2026-04 以降が対象。それ以前のバージョンのリクエストにはフィールドが含まれないため、Tax Partner AppはAPIバージョンを確認したうえで受信ロジックを分岐させること。

⚙️ フィールドの省略条件

マーチャントがBusiness Entityを設定していない場合、merchant_business_entity フィールドはリクエストに含まれません。存在チェック(null/undefined guard)を必ず実装してください。

🆔 Global IDの形式

idgid://shopify/BusinessEntity/{id} 形式のGraphQL Global ID。数値IDが必要な場合は末尾の {id} 部分を抽出してください。

📋 既存フィールドへの影響

shopcartcurrency_codesession_id など既存フィールドの構造・仕様は変更なし。追加フィールドのみの変更です。

🔄 移行手順

① Tax Partner AppのAPIバージョンを 2026-04 に更新 → ② merchant_business_entity の受信・パースロジックを追加 → ③ フィールド不在時のフォールバック処理を実装。既存ロジックへの破壊的変更はありません。

🌐 対象アプリカテゴリ

影響を受けるのはTax Partner Appのみ。通常のPublic App・Custom Appの税計算フローや、Shopify標準税機能には直接影響しない点に注意。

API 2026-04から Tax Partner App の税計算リクエストに事業者情報(法人名・住所・Global ID)が自動付与されるため、多法人・越境EC環境での正確な税務ルール自動適用と監査証跡の整備が一段と容易になります。

Source: https://shopify.dev/changelog/tax-calculation-requests-now-include-merchant-business-entity-information | 公開日: 2026年4月1日