Shopifyの_cookie "_shopify_y" と "_shopify_s" が廃止される

技術的課題の定義

2026年1月1日から、Shopifyではマーチャントのストアフロントで以下のクッキーを設定しなくなります。

  • _shopify_s
  • _shopify_y

これにより、これらのクッキー値を現在利用しているコードは、公式にドキュメント化されたAPIを使用するように調整する必要が生じます。

現状の技術スタックと問題分析

Shopifyストアの開発者や技術者の中には、これらのクッキーを利用してユーザーの行動を追跡したり、セッション情報を取得したりしている方もいるかと思います。しかし、内部クッキー値の直接参照は、頻繁に変更されることから推奨されておらず、今回の変更によってこれが一層明確になりました。

技術的ソリューションの提案

それぞれのクッキーについて、公式に提供されている代替手段をご紹介します。

_shopify_yについて

この値をdocument.cookie経由で取得している場合は、Web Pixels、特に任意のStandardまたはDOMイベントのclientIDプロパティを使用する必要があります。

_shopify_sについて

Shopifyはこの値の代替となるものを提供しません。しかし、ブラウザのAPIやWeb Pixels APIのbrowserインターフェースの一部として、同等の機能を持つセッション期間限定のクッキーを作成することが可能です。

実装手順とコード例

_shopify_yの代替となるWeb Pixelsの使用例を以下に示します。

Admin > Settings > Customer Events > Custom Pixelsに移動し、以下のJavaScriptをWeb Pixel内に配置します。これにより、適切なユーザーの同意がある場合、各ページビューで以前は_shopify_yとして知られていたIDがログに記録されます。

analytics.subscribe('page_viewed', (event) => {
  console.log("The client's ID is ", event.clientId);
});

パフォーマンス・コスト分析

この変更によって直接的なパフォーマンスやコストに影響はありませんが、クッキーの値に依存したコードを適切に更新しないと、システムの正常な動作に影響を及ぼす可能性があります。

実装時の注意点・ベストプラクティス

内部クッキー値の直接参照は、頻繁に変更される可能性があるため、推奨されていません。公式にドキュメント化されたAPIを使用することで、安定した動作と互換性が確保されます。

次のステップ・発展案

今後、ShopifyのAPIや機能が変更される可能性があるため、公式のアップデート情報に常に目を光らせ、適切な対応を行うことが重要です。

参考記事: _shopify_y and _shopify_s cookies will no longer be set

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