未処理の返品・交換ラインアイテムを効率的に削除する
1. 技術的課題の定義
Shopifyの返品処理において、未処理の返品や交換ラインアイテムの削除が必要となる場面があります。これまでは、返品ラインアイテムのみを削除できるreturnLineItemRemoveFromReturn
というMutationを使用していましたが、交換ラインアイテムも削除できるようにするための新たな解決策が求められていました。
2. 技術的ソリューションの提案
Shopifyは新たなMutation、removeFromReturn
を導入しました。これにより、未処理の返品と交換ラインアイテムを同時に削除することが可能になります。
3. 実装手順とコード例
新しいremoveFromReturn
mutationの使用例は以下の通りです。
mutation { removeFromReturn(input: { returnId: "gid://shopify/Return/1", lineItemIds: ["gid://shopify/ReturnLineItem/1", "gid://shopify/ExchangeLineItem/2"] }) { userErrors { field message } } }
このコードは、returnIdで指定した返品から、lineItemIdsで指定した返品ラインアイテムと交換ラインアイテムを削除します。エラーがあればuserErrorsフィールドで取得できます。
4. パフォーマンス・コスト分析
新しいremoveFromReturn
mutationを使用することで、返品ラインアイテムと交換ラインアイテムを一度に削除できるため、APIのコール回数が減少します。これにより、パフォーマンスが向上し、APIのコストも削減されます。
5. 実装時の注意点・ベストプラクティス
現在、removeFromReturn
mutationはunstable
バージョンのGraphQL APIで利用可能ですが、正式リリースは2025-07
バージョンで予定されています。そのため、現段階ではテスト環境での利用を推奨します。
6. 次のステップ・発展案
今回のremoveFromReturn
mutationの導入は、Shopifyの返品・交換処理の効率化に大いに貢献します。今後は、このmutationを活用した各種自動化や最適化を検討してみてはいかがでしょうか。
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